[vsolj-news] Re: vsolj-news 394: V4371 Ophiuchi = Nova Ophiuchi 2025 = TCP J17301230-2753488

["Hiroyuki Maehara via vsolj-news" <vsolj-news@cetus-net.org>]

VSOLJの皆様

本日12:13:56にお送りした VSOLJニュース(394) ですが、CBETに掲載されていた
板垣さんの観測日時が誤っており(TOCPに掲載されている日時が正しい)、結果と
して内容が間違ったものになっていました。以下のとおり訂正いたします。
ご指摘いただいた皆様ありがとうございました。


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vsolj-news 394: V4371 Ophiuchi = Nova Ophiuchi 2025 = TCP J17301230-2753488

                              VSOLJニュース(394)
                    小嶋さんがへびつかい座に新星を発見 


                                                   著者：前原裕之(国立天文台)
                                           連絡先：hiroyuki.maehara@nao.ac.jp

 9月5日にへびつかい座の中に新たな新星が発見されました。この新星を発見したのは
群馬県嬬恋村の小嶋正(こじまただし)さんで、9月5.433日(世界時; 以下同様)に撮影し
た画像から12.5等の新天体を発見しました。この天体は山形県の板垣さんによる5.438
日と6.406日、山口県の吉本さんほかによる9月8日の観測によると、発見当日は12等台
半ばだったものの、9月6-8日にかけて10等台後半から11等ほどまで明るくなったことが
分かりました。この天体の正確な位置(2000.0年分点)は


赤経: 17時 30分 12.28秒
赤緯: -27度 53分 49.3秒

です。
 この天体の分光観測は岡山県の藤井貢さんによって9月6.423日に行なわれ、この天体
のスペクトルは赤い連続光成分に加えて、P Cygプロファイルを持つHα、Hβ輝線がみら
れることが分かりました。このようなスペクトルの特徴から、この天体が古典新星であ
ることが判明しました。また、5.722日にアフリカ天文台の口径1m遠鏡を用いて行なわ
れた分光観測でも同様の結果が報告されました。
 この新星にはへびつかい座V4371(V4371 Oph)と変光星名が付けられましたので、以後
の観測報告などにはこの名称をお使い下さい。

                                                                2025年 9月13日



参考文献
CBAT "Transient Object Followup Reports" TCP J17301230-2753488
CBET 5603:  V4371 OPHIUCHI = NOVA OPHIUCHI 2025
Mlangeni et al., Transient Name Server Classification Report 2025 ID #3593

新星の画像
・板垣さん撮影(9月5.438日)
http://www.k-itagaki.jp/images/Oph-25-09.jpg
・吉本さん撮影(9月8.127日)
http://orange.zero.jp/k-yoshimoto/TCP_J17301230-2753488_20250908.jpg

新星のスペクトル
・藤井さんによる観測(9月6.423日)
https://otobs.org/FBO/fko/n/tcp_j1730123-2753488/tcp_j17301230-2753488.htm
・Mlangeni et al. (9月5.722日)
https://www.wis-tns.org/object/2025wyg